明日はきっと。

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ハヤテのごとく!第146話感想:なんという伏線の山。純粋な感動とは無縁です。

ようやく4月3日が終わりなのかな?(挨拶)
という今週のハヤテのごとく!第146話「Distance〜遠くても」の感想です。今週の感想のタイトルは迷ったあげくにこうなりました。おもしろかったけれど…という感じです。その微妙な気持ちをぜひ本文で感じ取っていただければ、と思います。

ナギがマリアさんに抱きつくシーンが無理矢理な気がする

まあ、先週の話を受けて、というのはわかるのですが。ここに入れるよりも先週の引きでハムヒナを使うよりこの抱きつくシーンで引いた方がよかったんじゃないか、という気が。これは単行本で読むと変わりそうな気がしますけれど。

西沢さんの強さ、ヒナギクの弱さ。

ようやくヒナギクが西沢さんに、「自分がハヤテのことを好きになった」ということを告白しました。それに対する西沢さんの反応



――――やばい。かわいすぎる。

それはさておき、西沢さんの強さということは144話の感想でかなり言及していましたが、今週もまた西沢さんの強さが光りました。
西沢さんが最初に告白した第37話*1の時、今回で西沢さん自身も言っていますが、「ここで自分の想いを伝えないと、もう逢えないかもしれない」という必死さが西沢さんを告白に駆り立てたのだと思われます。そこからバレンタインデー*2、そして下田編の第116話*3を経た西沢さんは、こんな発言をします。

「別に会いたいと思えばいつでも会えるんですよ。」

「誰がハヤテ君のことをスキになったって…そのうち私が、口説き落としてみせちゃおっかなって」


37話の時、「このまま…お別れなんて嫌です…」と言っていた西沢さんとはまるで別人です。なんという前向きパワー。116話以降の西沢さん株は本当に伸びる一方です。ハヤテのことを、たとえヒナギクがハヤテのことを好きになったとしても、西沢さん自身がが最終的に口説き落とせればいいんです。確かにその通りです。でも、なかなかそういう境地に達するのは難しい。その相手がたとえばヒナギクのように自分の考えるハヤテの好みにぴったりな女の子だった*4とすれば、焦りも出てくるでしょうし負けた気になったりすることもあるでしょう。それなのに、あるいはそれを承知で、こういうことを言える。そこに西沢さんの成長とそして強さがあります。そしてそれは、現実に生きる我々にとっても大事なことなのではないでしょうか?これはひょっとしたら、畑先生からのメッセージなのかもしれませんね。
一方のヒナギクですが、

「自分からスキとか言うなんて…なんか負けた気がして悔しいじゃない。」

そしてこのコマ。



西沢さんのツッコミ通りですが、あえて言わせていただきたい。


なんという子ども理論。


まあ、予想の範疇ではありますけれども、もう子どもすぎる。そこが今のヒナギクの弱さであると言えます。勝ち負けを言ってるうちはまだ本当の意味でハヤテのことを好きではないのかもしれませんね。まあ、おそらくはじめて異性を好きになったと考えられるヒナギクでは仕方ないのかも知れませんが。

ハムヒナの重要なフラグ解消に伏線を詰め込む畑先生は病気何じゃないかと思う。

ハムヒナのフラグ解消で、西沢さんの強さと成長、そして対照的に子ども理論なヒナギクを楽しませて終わればきれいなのに、ここで伏線を張りまくる畑先生はなんだか、詰め込まずには居られないという病気なんじゃないかと思っちゃいます。まとめてみました。

  • 愛歌さんのセキ

→愛歌さんは体が悪いのか?

  • 愛歌さんが飛行石を持っていた。

→ひょっとして…三千院家とのつながりがあるのか?

  • そして愛歌さんの意味ありげな言葉「お金ではどうにもならない事も………とても多いわ」

→第123話*5でのナギの言葉につながります

  • 最後のコマのシルエット

→アニメの初期のOPで出てきた姫神に見えます。
今後の展開予想を外す気満々な畑先生です。前回に続く伏線の山を本当にありがとうございます。正直、あのモノローグはすばらしい出来ですが、伏線の方が気になって仕方ありません。

絶望した!せっかくの出来を台無しにする伏線の数々に絶望した!

こういう時はバックステージを見ると台無しな理由がわかったりするんです。

ということでバックステージを見ると、

お気付きの方もいるかもしれませんが今回の話は構成が下田の話に似ています。
これはなぜかというと、これらの話の大半が実は下田の話の中に盛り込む予定のものだったからです(笑)

そうですか。ここまでやられたら、もう何も言えません。

*1:4巻6話「僕らは昔、宇宙刑事に若さとは振り向かない事だと教わった!」

*2:第66話(7巻3話「St.Valentine's Day SIDE:CLASSMATE"Shining☆Days"」

*3:11巻9話「夢の中より夢のよう」

*4:第81話(8巻7話)「輪舞-revolution-」参照

*5:12巻5話「いつか…信じて」