明日はきっと。

本やマンガのレビューなど。

ハヤテのごとく!第157話:ハヤテも実はいろいろ考えてたのね。

コミケ原稿と忘年会で156話の感想を休み、そして合併号だったためにずいぶん間が開いた気がするハヤテのごとく!「あれ?クリスマス終わってる…?たまには世間と交わらないと…の第157話『闇に隠れて生きられない』」の感想です。1年前の同じ頃、コナンサンタの回*1も西沢さんのサンタコスでした。今回はそのときほどの露出ではありませんがしかし破壊力がありますね。さて、サブタイトルの元ネタは「妖怪人間ベム」のオープニングのパロと思われます。そんな本編感想、続きからどうぞ。

久々なような気がするバイト風景です。

作中時間ではハヤテとナギがバイトを始めてからせいぜい10日たったかたっていないか、というところですが、バイト編が始まってから17話、20週近く経過しています。そりゃあ久しぶりな気がするわけですね!
と、いつも通りの時間の流れに軽くツッコんだところで感想…ってあれ?


…昨日?あれ?時間遡ってる!?154話は高尾山の翌日の話、155話はちょっと分かりかねるところですが156話は高尾山の翌々日と思われる状態でした。それがなんと。なんとっ!時間戻ってるよっ!!最初はちょっとした違和感だったのですが、読み直したら…。普段滅多に時間遡及しないハヤテのごとく!ですので驚きです。最近増えてきたなあ時間遡及。ハヤテのごとく!が群像劇ちっくになってきた現れかもしれませんがまだ判断には早いかな。

―――脱線しました。久しぶりにバイトするシーンが出てきたのでうれしい限りです。もう当分拝むことができないと思っていましたから。最も今回のバイトはナギ欠席な上にすでに後かたづけに入ってますが。残念。

恋に生きる女、西沢歩。与えられたチャンスは逃さない。

北斗かあがりを宣告された西沢さんは、二人きりで帰るチャンスを逃すまいと帰ろうとするハヤテを呼び止めます。―――でもさ。




意味わかんねーよ!wwwwまあ、女の子を一人置いてさっさと帰ろうとするハヤテもハヤテです。これでは天然ジゴロの名高いハヤテの行動とは言えません。というわけで西沢さんの苦心のヒントで辛うじてハヤテは送っていくことを言い出しましたが、


北斗さんの考えるとおりです。一体どこのコントだこれは。

実はハヤテ、ヒナギクに嫌われていると思っていた。

帰り道。ハヤテは西沢さんに、衝撃の言葉を伝えたのです。


うん。何というか。これまでのヒナギクを見ていればこう思われても仕方ないよね、うん。読者はヒナギクツンデレで明らかにハヤテに好意を抱いてるってわかってるけどハヤテは鈍いからわかるわけないですよね。そりゃあ仕方がないことです。当然ヒナギクがハヤテのことを好きだと知っている西沢さんがフォローを入れたって


こうきますよね。西沢さんの

どういう学園生活を送れば、ここまで気持ちがすれ違うような事になるのかな?

というコメントは本当に的を射ています。やはりヒナギクが宗旨替えしてちゃんとハヤテに好意を伝えると思うようにならない限りヒナギクの恋が進展することはなさそうです。

そして夜の学校へ

ノートを忘れて夜の学校へ、というのは44話*2から46話*3のあたりを思い出させます。なんと言っても定番ですし。そして、夜の学校といえば、日頃隠してきた心情が明らかになったりすることもある重要なスポットなのです!
そして今回のハヤテのごとく!においても、それは守られたのでした。
すなわち、サンデーの169ページから170ページにおけるハヤテの心理描写

「それ」を…考えたことがないと言えばウソになる。
たとえば、あの両親が僕をヤクザに売り飛ばさず…あのまま学校に普通に通っていたとする。
そして普通に西沢さんと一緒にこの教室で学び…そして…好きだと告白されたなら…
僕は――――――――。

という4コマ。それはifの世界。id:tanabeebanatさんの言うところの「歩の世界」にハヤテがとどまっていたならば、というあり得ない世界でのこと。普通に生活していて、普通に同じ学校に通って一緒に学んでいて告白されたならば、どうなったのか。



付き合っていた。



おそらくこれに続く言葉はそれ。畑先生もバックステージで、それを臭わすことをおっしゃっています。

恐らくもしハヤテがあのまま普通に高校に通っていれば西沢さんとハヤテはたぶん普通に……。

畑先生バックステージ

とはいえこれもまたifの話。すべては妄想の世界。しかしそれでも、今までそういった感情を一切見せなかったハヤテが、実はそんなifを考えていた―――その事実が明らかになったことこそが、今週のハヤテの肝なのかもしれません。

強盗が出てきてクロコダイン。

そんなマジメな話でも、いやだからこそ、強盗という道化が出てくるのでした。







―――――って、クロコダインかよっ!!*4どうせなら獣王痛恨撃とか獣王激裂掌とか使って欲しいところでしたが、うん。残りページから考えても無理ですねw

そしてハヤテは言った。「その人は…とても大事な人なんだから…」

そりゃあ西沢さんも頬を染めるって話ですよ!まったく!これだから天然ジゴロはまったく!!

今週は本当におもしろかった。

何というか、久しぶりってこともあってか感想がなかなか進まなかったんですが、それはそれとして本当に今週はおもしろかったです。何人かを中心に16ページでまとめた回がやっぱり畑先生の真骨頂なのかな、という気がしました。

―――えっ、伊澄?今週の伊澄はどう考えてもミスリードです。本当にありがとうございました。

*1:第108話(11巻1話)「(c)青山剛昌

*2:5巻3話「夜の校舎の窓ガラス割ってタイホ」

*3:5巻5話「ウシくんウシくん!なんだいカエルくん?」

*4:とりあえずWikipediaを参照リンク。往年の名作ダイの大冒険の登場人物ですな。