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ハヤテのごとく!第178話感想まとめ:過去編は考察の種の宝庫

巡回していたらまとめたい気持ちになったのでやってみようと思います(挨拶)
ということで、およそ10ヶ月ぶりのハヤテのごとく!第178話「THE END OF THE WORLD1 君が望んだ三千世界」感想まとめです。
はじめにまとめのお約束。この感想まとめは、私きよが見て回った感想を一定のトピックでまとめて、それに私見を加えたテキストとなっております。各感想サイトの感想の一部を引用のうえ掲載しております。引用箇所については明示していますが、引用箇所の削除等を希望される方はご一報ください。早急に対応させていただきます。
ということで今回のトピックスですが

  • ハヤテの罪とは
  • 今回は1話の反復
  • ハヤテ父についての様々な見解
  • アーたんと対になるのは誰なのか
  • まとめ

の4点+まとめです。

ハヤテの罪とは

前回のナギの言葉「私とお前はずっと一緒だ」で過去がフラッシュバックしたのが端緒となった今回からのハヤテの過去編。冒頭のカラーページに出てきたハヤテのモノローグが話題になりました。

―――罪。冒頭から重い言葉です。この罪が指すものは何か、ということが話題になりました。

忘れがちな設定だが、ハヤテはナギを誘拐しようとした
いくら時がたとうとも、罪を犯そうとした事実は消えない

普通でノーマルな話:ハヤテのごとく!第178話 報いと、女神と - livedoor Blog(ブログ)

このハヤテの罪、知ってるのはマリアさんとハヤテだけ。
(中略)
根本的に「いい人」で「お人好し」で通ってるハヤテにとっては、
ナギにやった誘拐未遂は、「自分が嫌う親がするような悪いこと」
として心の傷になって残ってるのかもしれません。

ハヤテのごとく!178話感想「ハヤテの過去。アーたんとの出会い。」 - colorless無色の日記

クリスマスイヴのあの出来事を、ハヤテは未だに『罪』だと感じているのか…。

君は光の女神(てんし) ハヤテのごとく!第178話感想 - まかの感想と雑記

コマの後ろがナギを誘拐したときのものなのでナギの誘拐に結びつける方がいた一方で

文脈的にどう考えてもアテネ(例えナギであったとしても、誘拐のシーンが適当とは考えずらい)とのことなんだけど、何故か使われてるのはナギとの出会い。なんぞこれ。

http://kurubata.blog58.fc2.com/blog-entry-807.html

出会いのシーンが描かれたコマとハヤテの独白から、一見するとあの時の誘拐未遂がハヤテの罪であって、その罪を贖うために罰を受けなきゃならないように見えるのですが、実は今回のエピソード自体がハヤテの罪で、その罰として、ナギとの関係(というよりは今いる場所)が壊されることなんじゃないのかなと。

しっぽきり 178話、ハヤテの罪について

というような見解がありました。
確かに背景にあるのは1話の冒頭のシーンなのですが、やはり文脈を読むとどうしても誘拐とは思えない、というのがあたしの考えです。その理由はやはりパレットさんが書かれていますが

一応だけど、ハヤテがナギを誘拐しようとしたことを、ナギは既に許している(ハヤテの視点では。一巻三話参照)んだよね……

http://kurubata.blog58.fc2.com/blog-entry-807.html

ハヤテは「ナギが自分を誘拐しようとしたことを知っていて許した上に執事にしてくれた」と思っているわけですし、ここで「罪」に該当するものになるとはどうしても思えないんですよね。まあ、許されても罪は罪だと考えている可能性は排除しませんが、やはり美尾さんのおっしゃるように、今回の過去編そのものがハヤテの罪であると考えるのがいいんじゃないかと思います。

今回は1話の反復

この178話は、連載の始まった1話*1の反復だ、という見解の多い回でした。

基本的には、第一話の反復という印象が強く。
いや違う、第一話がこの話の反復なのですよ。

http://kurubata.blog58.fc2.com/blog-entry-806.html

ともかく、方々で指摘されている通り、このシリーズは1巻(特に第1話)との対応が重要になってくるんだろうなと思わせる第1発。

Como el viento racheado ハヤテ178話感想

今回の話では冒頭にサンタが出てきましたが、そのサンタは第1話に出てきた人ですね。
(中略)
10年前のハヤテは、この言葉を「ウソだ!!」と否定し、そして第1話のハヤテは「ちがう!!」とサンタを殴り飛ばします(もちろん想像の中でですが)。

「ハヤテのごとく!」過去編(1) - アーたんとの出会い - ぷらずまだっしゅ!

サンタの言葉の否定は1話と同じ

ハヤテのごとく!第178話:ハヤテの過去編開始。辛い現実、そして出会い。 - 明日はきっと。

冒頭にサンタが出てきて「最後に笑うのはきっと…ひたむきでマジメな奴だから…」といい、途中でハヤテがそれを否定するという構図は1話とまったく同じということで、より気づきやすかったのではないかと思います。しかし、この反復はそれだけではなく、くるくるばたばたのパレットさんが1巻の各話について反復を探し出しています。その上で

一巻を軽く読み返しただけで、今回の話に繋がりそうな要素はたくさん見つかるというのに。当然ながら一巻に、一巻でのハヤテの中に、アテネの姿はありません。

http://kurubata.blog58.fc2.com/blog-entry-806.html

という言葉。この点が「傷」となって

しかし、ちゃんと一話のハヤテに繋がるのだろうな?
正直言うと、一話の時に、アーたんを欠片も思いだしていない段階(及び、三千院家に担ぎ込まれ時)で、破綻していると言っても言い過ぎではないと僕は思っているのだけど。(マリアとの出会いも少し近いし)

ハヤテのごとく!第178話感想 : ヒナギクさんちの晩ご飯

また、ナギに拾われた時(1話〜2話)にアーたんの事を思い出さなかったのも気になります。アーたんの時とナギの時で似たような展開(ハヤテ視点でも、少なくともサンタの言葉)があるわけで、それなら1話〜2話あたりでアーたんの事を思い出さなかったのは不自然かなと。

「ハヤテのごとく!」過去編(1) - アーたんとの出会い - ぷらずまだっしゅ!

という指摘を生む状況になっているように思います。実際、今のところちゃんと1話のハヤテにつながるような気がしないのが正直なところです。
ですが、畑先生のバックステージにおける自信たっぷりなコメントを信じて、きっと1話のハヤテにつながることを信じて続きを楽しみに待ちたいところですね。

ハヤテ父についての様々な見解

ハヤテの父といえばまあ、悪口しか出てこないキャラでありますが、そんなハヤテ父のこれまでを越える強烈なエピソードが今回語られました。

ハヤテの幼稚園で起きた給食費盗難事件の犯人は、ハヤテ父。こんな酷い状況だったので、

ところでハヤテのパパさん、地球の資源に限りがあることはご存じですよね。だから。
酸素の無駄遣いだから自分で自分の首締めて早よおっ死ね。

Moon of Samurai ハヤテのごとく! 第178話

というような言葉が感想を席巻したわけではなかったのがちょっと意外でした。どちらかというと

…これはあまりにも酷すぎる。

器用貧乏人間 ハヤテのごとく! 第178話 めぐりあい

自分はハヤテの両親が怖くてしょうがないです。罪の意識がまったくないのがヤバい。(中略)12巻11話での絵画販売詐欺のエピソードですでに確定でしたが、なまけもののダメ人間というより完全に犯罪者で、ほとんどボスキャラ。キャラが立っているのに絵がテキトーなところが余計に怖い。

http://d.hatena.ne.jp/raindroptraces/20080604/p1

という、酷い以外に言葉がないとか怖いといった感想や

悪びれもせずに言うその姿が、やはり最低の親と認識せざるを得ない。

~碧に架かる贈り物~ 第178話『THE END OF THE WORLD 1 君が望んだ三千世界』 感想・考察

という、認識を深めるタイプの感想が多かったように思います。
こういったどちらかというと「素直に感情を表した」感想よりも、別の見方をしている感想の方が多かったように感じた今回でした。

この父親には顔が描かれていないのである。
ある意味異質な1コマです。しかし仮に今週の話がハヤテの回想であると捉えると、この顔の描かれていない父親のコマは奇妙な意味を持ってきます。
すなわち、この父親の顔はハヤテにとって思い出す必要のない、あるいは思い出したくない存在である、ということ。

【ハヤテのごとく!】かくて少年は……【178話感想】 : 真・踊り子の雑記

親も顔がないけど上に比べてこっちはどうなんだろうね、と思う次第。
もしかしたら伏線なのかもしれないし、普通に思い出したくないからかもしれない。

ハヤテのごとく!178話感想「ハヤテの過去。アーたんとの出会い。」 - colorless無色の日記

ハヤテの親の顔は今までも描かれてきませんでしたが、その理由を推察する方が出てきたり、

今週号を見て、ハヤテの父親は本当のそれではないと思いました。
というか、そうであってほしくないです。
ハヤテ君って呼んでるし、漫画とはいえ実の子にあれはないです。

http://staryasi.usamimi.info/blog/archives/2008/06/05-203308.php

私は不自然に思ったのですが
ハヤテの父が言っている、「ハヤテ君」という台詞。

私の考えすぎかもしれませんが、この言葉にはちょっと親らしさというか、
親の愛情みたいなものが薄い。と感じました。

ハヤテのごとく!第178話「こんな話がアッテネ。なんちって」

ハヤテ父のハヤテへの呼び方から、ハヤテは実の子ではないのではないか、という考えを語られたりと、このエピソードでハヤテの親、特に父に関する考察が増えたのかなあという気がします。また、こんな親に育てられたにしてはハヤテは素直に育っているということで、

もしかしたら、何度かチラホラ名前の挙がっている
「兄」に感化されたものなのかもしれません。

サクラ咲く夜に 今週のハヤテのごとく!58~両親よりも兄譲り?~

それには兄が一枚絡んでると個人的に思うんですが、
それはまた別の話・・・。

ハヤテのごとく!178話感想 - ネスの日記

未だ見ぬハヤテの兄の影響ではないか、という考えもありました。また、これに対しては、兄ではなくてアーたんの影響と感じる方もいらっしゃいました。

それこそアーたんの薫陶があったのかもしれない。

ハヤテのごとく!178話【THE END OF THE WORLD1 君が望んだ三千世界】畑健二郎:360度の方針転換

しかし、ハヤテはよく歪まなかったね〜。それほどアーたんとの過ごした日々が劇的だったのかな?

Stardust Revolution!!(旧星の海へ行こう!) ハヤテのごとく! 第178話 「THE END OF THE WORLD 1」 感想

やっぱりあーたんの影響かな。

http://staryasi.usamimi.info/blog/archives/2008/06/05-203308.php

アーたんの影響であれば今回のシリーズである程度明らかになると思いますので、期待したいところですね。

アーたんと対になるのは誰なのか

今回の感想の多くで話題になっていたのは、最終ページの柱で「運命の人(一人目)との出会い。綾崎ハヤテの人生に光を照らす(一人目の)女神」と書かれていたことで、「二人目にあたるのは誰なのか」、すなわちアーたんと対になってくるキャラクタは誰なのかということでした。

この過去編って、ハヤテとナギとの関係性が、ハヤテとアテネの関係性とパラレルにあったのだと強固に示して、その幕切れすらも同期することをハヤテの視点で暗示させたりと、ほんとうに、本編にぐっと影響を与えそうな予感がしたり。

http://kurubata.blog58.fc2.com/blog-entry-807.html

アーたんとナギ。この2人はハヤテにとっては非常によく似た役回りを持っています。

ハヤテのごとく! 178話感想 ナギとアーたん - tanabeebanatの日記

2人目の女神は誰か?
これは先になると思いますが、おそらくはナギかな。

君と見た夢:ハヤテのごとく!第178話「THE END OF THE WORLD①〜君が望んだ三千世界〜」

ナギとアーたんの対比について書かれていた方は、これまでのストーリー展開から、アーたんとナギのポジションが似ていることを根拠に、そしてそれが今後のハヤテとナギにも同様の展開が起こるような示唆を読者に与えていると解釈されての場合が多いようです。

マリアさんは雪が積もった道の上で絶望の中倒れてるハヤテを助け起こし(自転車で轢いた後だけど)、アーたんはやはり絶望の中、花畑で倒れてるハヤテに手を差し伸べる。
なりより名前に関して、最終ページの柱で「(一人目の)女神」としているのが。
「最も偉大な女神:アテネ」に対応しうるのって「聖母:マリア」だよな、とか。

Como el viento racheado ハヤテ178話感想

2人目?はマリアさん(とナギ)。
マリアさんにははじめてあった時から何度も助けられています。

http://staryasi.usamimi.info/blog/archives/2008/06/05-203308.php

そしてこちらはマリアさんを推すタイプ。特に、Como el viento racheadoのbosqueさんの言う「女神に対応しうるのは聖母」というのが説得力を持って聞こえてくるような気がしました。また、マリアさんの名前があがる場合には、

過去編のメインヒロイン、アーたんはハヤテをたった一人きりで救うことができた。
現在のメインヒロインは、ハヤテを二人がかりで結果的に協力して救った。

アーたんとナギとマリアさんと。 - colorless無色の日記

じゃあ2人目は、と考えると、前者が「ナギ」、後者が「マリアさん」と私なら考えるわけです。それを言い換えれば、「ナギとマリアさんが2人がかりになって、初めてアーたんに匹敵しうる状態」なわけですよ。

ゲームの戯言+α ハヤテのごとく! 第178話感想

ナギとマリアさんをあわせてアーたんと対比する、という考え方もあったことが特筆すべき点かな、と思います。そのほか

個人的には(普通に)、アーたんはヒナギクに対応し、ナギに落とし込まれるキャラクターだと感じているので、その辺りのワード系の絡みでごり押しするかもと妄想。

玉野美紀って誰ですか?(某所にて確認) : ヒナギクさんちの晩ご飯

という見解もありました。
また、柱とは別にアーたんとの邂逅のシーンが

最後のアーたんこと天王州アテネとの遭遇シーンは、夕日に花畑と最初の暫定最終回を連想させる舞台設定になっている。

ハヤテのごとく!178話【THE END OF THE WORLD1 君が望んだ三千世界】畑健二郎:360度の方針転換

という意見も。これはあたしはちょっと気づかなかったんですが、比べてなるほど…!と思った次第です。
この対比については、本編中ではない柱の言葉がきっかけ的な部分もあるので何とも言いにくい感じですが、アーたんとナギは立ち位置はほぼ同じなわけですから対比を意識せざるをえないし、またハヤテとナギが出会ったときと比較すると確かにマリアさんの力添えがあってこそハヤテが救われているわけですし…。
これから先次々明らかになる過去編を読むに当たって、こういう視点も持ちながら読んでいくともっとおもしろいのかもしれませんね!

まとめ

  • ハヤテの罪はやっぱ今回の過去編そのものだよね?
  • 今回の話は1話の反復。ただ、1話だけじゃなくて1巻に収録されている話にそれぞれ反復されている要素があるのに注意!
  • ハヤテの父に関してはいろいろな考察が出てきて大変おもしろかったです。
  • アーたんに対比されるのはナギなのか、それともマリアさんなのか、はたまたナギ+マリアさんなのか、いやいやヒナギク?これからの展開に期待!

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*1:1巻1話「サンタの赤は血の色地獄」