明日はきっと。

本やマンガのレビューなど。

2019年に読んだ本のおすすめ

先ほど下書きをお炊き上げしましたが、2019年もまもなく終わるということで、いつものエントリで締めたいと思います。
2019年は書こうと思って下書きを書き始めたのに全然アップしなかったということが多すぎたので、とても反省。でも元気がないんですよ…。そろそろ息子も年長さんなので、もう少しインプットもアウトプットもできるようになるといいなあと思っております。

そんなわけで、2019年に読んだ本のおすすめエントリですが、今年は本当にあんまり読んでなくて悲しい。というか日々に追われていてラノベで気分転換くらいしかできてない気がします。なので少なめかも。

小野不由美十二国記 白銀の墟 玄の月』

白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫)

白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫)

  • 作者:小野 不由美
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/10/12
  • メディア: 文庫
白銀の墟 玄の月 第二巻 十二国記 (新潮文庫)

白銀の墟 玄の月 第二巻 十二国記 (新潮文庫)

  • 作者:小野 不由美
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/10/12
  • メディア: 文庫
白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記 (新潮文庫)

白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記 (新潮文庫)

  • 作者:小野 不由美
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/11/09
  • メディア: 文庫
白銀の墟 玄の月 第四巻 十二国記 (新潮文庫)

白銀の墟 玄の月 第四巻 十二国記 (新潮文庫)

  • 作者:小野 不由美
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/11/09
  • メディア: 文庫
説明不要だと思いますが、やっぱり2019年は十二国記の新作が出たという本当にうれしい年でした。正直続きが読めるとは思っていなかった
できればこのお正月休みの間に1本書けたらいいなと思っているのですが、個人的に感じているところとしては、『丕緒の鳥』に収録された「落照の獄」で、柳の傾き方が割とゆるゆるだったことが示されている中、戴では…という対比ができるという点も重要な作品だったのではという点です。正直泰麒が失道するかどうかというところは大事なポイントですが、そこまでいくかどうかを「落照の獄」が暗示しているように思えるのです。
ともあれ、希望があまり見えないところで終わっていた十二国記に、希望…かどうかはわからないけど、そんな感じのものが示される作品、もうすごい売れているので買っていない人はこのブログの読者では少ないと思いますが、もし未読の方は死ぬ前に絶対読むといいです。後悔しません。

佐伯さん『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』

個人的2019年のベストラブコメブラックコーヒーとともに読んでいただきたい。
設定としては概ねテンプレ的ですが、日常の積み重ねがとても丁寧なこと、キャラクターの造形がよいこと、そして何よりご飯がおいしそうなことというのが本作のnice!なところです。
主人公の周くんにしてもヒロインの真昼ちゃんにしても、割とアレな背景があって、おっかなびっくりながら距離を詰めていく様が愛おしいです。
なろうで絶賛連載中、2巻も2020年早々には出そうということで、日々に疲れた方におすすめの高校生の甘いラブコメです。

京極夏彦『虚実妖怪百物語』

虚実妖怪百物語 序 (角川文庫)

虚実妖怪百物語 序 (角川文庫)

虚実妖怪百物語 破 (角川文庫)

虚実妖怪百物語 破 (角川文庫)

虚実妖怪百物語 急 (角川文庫)

虚実妖怪百物語 急 (角川文庫)

何なのコレ
実名で登場する妖怪作家の数々の大立ち回りに、笑いとワクワクとハラハラが詰め込まれた一大フィクション。京極本人が出てくるまでがまず遠い上に、解決するかどうかもわからない展開が続くのですが、水木サンと荒木先生がなんかもう最高なので読み続けられる。そしてちゃんと風呂敷が畳まれるので安心して読める作品です。ネックは分量ですが、でもこれは読めると思います。途中で何が起こっているのかよくわからなくなるんですけど、それはたぶん登場人物の皆さんも一緒で、たぶん大抵の読者もそうなので大丈夫。
京極堂シリーズの新作もお待ちしています。

城平京『虚構推理短編集 岩永琴子の出現』

虚構推理短編集 岩永琴子の出現 (講談社タイガ)

虚構推理短編集 岩永琴子の出現 (講談社タイガ)

コミックのほうがメジャーな感もありますが、短編集がとてもよかったので。
講談社タイガで『虚構推理』本編が収録されてようやく読んだのですが、タイトルの「虚構」と「推理」の繋がりがうまくて読んでて楽しかったんですね。しかも詭弁と屁理屈が重要視されている訳で、非常にメフィスト賞というかなんというか。ただ、詭弁を弄するためにかなりがっつり組まれているので、長編の『虚構推理』は難解な面もなくはないと思ったのですが、短編集はそこがクリアされているのでとても読みやすかったのです。このくらいシンプルだと、先読みと騙され感のバランスがよく感じます。
2020年にアニメ化ということで、その辺もふくめて履修にぴったりなミステリです。京極好きな人は好きだと思います。

入栖『マジカル★エクスプローラー エロゲの友人キャラに転生したけど、ゲーム知識を使って自由に生きる』

もう一つなろうから。
これ、2000年代のエロゲに親しんできた人には刺さると思うんですよ。エロゲのテンプレに乗っかりながら、友人キャラというおいしいのか不遇なのかわからないキャラを強くしてフラグを立てる、という展開はありそうでなかったのではと。それを突き詰めていった先に何が見えるかというのも興味深いし、単純にヒロインの皆さんがかわいいのでゼロ年代エロゲ好きにおすすめしたいです。

今年は以上です。
なろうの年齢層が高い説が正しいのは間違っていないような気がする1年でした。設定的に刺さりやすい。
今年買ったのに積んでる『屍人荘の殺人』と『蜜蜂と遠雷』は早いところ読みたいという抱負を述べ、2019年のまとめを終えたいと思います。
2020年もどうぞよろしくお願いいたします。