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『ちょっと盛りました。』&『ベイビーステップ』、勝負はまだ決まっていない

1月29日に発売されたマガジン9号では、VS神田戦が始まってしばし、第1セットから我らがエーちゃんが苦戦を強いられている状況にありました。なかなか打開策が見つからずに追い込まれている現状は、なかなか厳しいです。
しかし、エーちゃんはこのままで終わるような子ではないッ…!などと思っていたところ、マガジンのアンカーを常に飾っているレポマンガ・『ちょっと盛りました。』(略・ちょい盛り、旧・もう、しませんから。)で、『ベイビーステップ』の創作秘話に迫る取材をしていました。
そこで、すでに4日ほどたちましたが、かるーくレビューしてみようという今回の更新であります。

今回の『ちょい盛り』、最初は個性的なスタッフの紹介から始まり(王道)、スタッフから見ての勝木先生の印象が語られるのですが、次週掲載分の原稿が出てきたあたりで重要な発言が出てくるのです。

にしもと「対神田戦、どっちが勝つの?」
勝木「フフフ それは教えられません」
  「勝負の行方は試合が終わるまでわからないですし」
にしもと「とか言ってもう決まってんでしょ?やっぱエーちゃん?」

にしもと先生のずけずけ聞いていく感じはさすがというかなんというか、これぞという感じですが、この質問に対する答えがあたしを驚かせました。

えっ、今まさに試合してるけど、まだ決めてない…の?

その後、「本当に決めてないんですか?」という質問に対して、


というご回答。
ただ、この回答を見て納得がいったこともあります。
一昨年、テニス雑誌「テニスマガジン」に掲載された『ベイビーステップ』特集*1において、勝木先生は「勝つには勝つだけの納得いく理由が必要」ということを述べられていました。これを今回の回答で言うところの「勝てる流れになれば」というのは「勝つ理由があった/できた」ということなるでしょうし、それが『ベイビーステップ』においては自然だと思います*2
勝木先生自身は、「結末を決めて描くとそこに向かって描くことになるので飽きちゃう」とも言っていますが、これが作中のテンションの高さにもつながっていると言えそうです。

『ちょい盛り』はこのあと、エーちゃんとなっちゃんのファーストキスについて触れられ、最後ににしもと先生がひどいオチをつけて終わりますが、この6ページの中で『ベイビーステップ』の大事なことがいくつも詰まっているなと感じます。やはりマガジンにはにしもと先生のレポが不可欠だなと思った号でありました。

それにしても、『ベイビーステップ』の今は全日本ジュニアの第1セット、未だにエーちゃんは打開策をつかめず、次のサービスゲームをブレイクされるか、その次のリターンゲームでキープされると第1セットを落としてしまう状況です。一歩間違えれば2セット連取されてもおかしくないくらい厳しい展開で、この『ちょい盛り』により本当にそうなってもおかしくないなと思わされました。これからも『ベイビーステップ』から目が離せない状況は続きそうです。

どうかエーちゃんがプロになれますように。




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テニスマガジン10月号の「ベイビーステップ」特集からベイビーステップを読む - 1 - 明日はきっと。
テニスマガジン10月号の「ベイビーステップ」特集からベイビーステップを読む - 2 - 明日はきっと。

*1:テニスマガジン10月号の「ベイビーステップ」特集からベイビーステップを読む - 1 - 明日はきっと。を参照のこと

*2:この「自然」という言葉はにしもと先生も言ってますね。