123話「いつか…信じて」
それでは、今週もハヤテのごとく!感想をやっていきましょう。「これが、母への最後の贈り物……第123話『いつか…信じて』」の感想です。いやあ、ハヤテを連載で読んでてウルっときたことはなかったんですが、今週は来ました。ということで続きからどうぞ。
今週は、ページ順に追いかけるよりも、全体の印象と設定・伏線の状況を追いかけてみたいと思います。
最終回だけど最終回じゃない
tanabeebanatの日記さんの言うとおり、アニメの最終回になりそうな感じの話でしたね。まさに最終回。
アニメのラストはこんな感じだろうか?
アニメ化の話が来た時、僕が勝手に思い描いた最終回。
それが今回の話です。
バックステージでも畑先生自らこのようにおっしゃっているわけですし。でも、これは最終回ではない。ただの通過点。暫定最終回でもないということで、tanabeebanatさんの考察当たりまくりじゃね?っと思いました。
前回の違和感を払拭した今回。でも…
前回、僕は「ハヤテがナギにどういう感情を持っているのか理解できない」ということから違和感を持っていて、そして今週を迎えました。また、前回は各感想サイトの感想が肯定か否定かで割れた回でもありました。
参考:第122話「ほしのこえ」 - 明日はきっと。、ハヤテのごとく!第122話感想まとめ - 明日はきっと。
そして今回。最初にナギの回想(紫子の死の直後、伊澄にトラウマを作られる*1直前)→ハヤテに紫子のことを説明→何故か全員集合→宴会→ハヤテとナギの語らい→モノローグ→ハヤテ紫子に語りかける→再びハヤテとナギの語らいという構成はばっちりはまったし、そこで明かされるエピソードはぐっとくるものがありました。前回の違和感を払拭する出来だったと思います。前回の違和感の発生源を払拭するものではありませんでしたが、それをまあ些細なこと、いずれ明かされるだろうみたいな感じで追いやれるぐらいには出来が良かったと思います。感動しました。
でも。でもね。畑先生もわかっているみたいなんですけどね?ちょっと詰め込みすぎじゃないかな?っていうか、説明不足すぎるんじゃないかな?って思うんですよ。121話から123話までの、マヤ登場からこの墓参りをクリア、っていうこの3話は、まったくもう無理矢理3話で納めました!って感じを受けました。特に、伊澄に関しては、過去の出来事というエピソードを盛り込んでいるにもかかわらず、それに関して今回、完全な謎解きをしなかった。マヤの登場に関してもそうです。どうやら紫子のと伊澄に関わるっぽい、という情報を提示して曖昧なままに終わっている。
僕としてはこれくらいの「なんとなく分かる感じ」の方が
良いかな〜と思ったりするのですが、どんなもんでしょう?
(中略)
やはり伊澄サイドをもう少し厚くやればもっと良かったかな?
まぁ説明不足な気もするし、これ以上の説明もヤボな
気がして悩むところです。
バックステージでこのように述べられた畑先生ですから、ここまで僕が書いてきたようなことはわかっていて書いたんだと思うのですが、やっぱり「いい話」に少しこう違和感というか、微妙な感じを残させるような感じなだけに気になりました。
少しだけ……どうしても解説を入れるなら
伊澄の力が使えなくなったのは、本人はトラウマのせいと
思い込んでいますが実は違うということです。
正直、伊澄サイドの描写は相当不足していると思います。前回の話になりますが、トラウマのせいで使えなくなったと思っていたのに、ハヤテの血をなめて力が復活することの説明がやはりつかないと思うので…。
それでも感動できるだけの力を持った話だったと思うんですけどね。
回収された伏線・明かされた設定・まだ未回収の伏線は?
今回の伊豆下田シリーズは、かなり情報開示が行われたシリーズであったように思います。121話の段階で明かされた情報については第121話「さよなら人類(私だけ)」 - 明日はきっと。とハヤテのごとく!121話感想まとめ - 明日はきっと。をご参照ください。
まずは回収された伏線・明かされた設定ですが、
- ナギ母は紫子
- ナギから見てもハヤテは紫子に似ているが、血縁はない。
- 下田に紫子のお墓があるのは、下田に新婚旅行に来ていて、思い出の地だから。
- ナギ父はナギが物心付く前にすでに他界。
- 下田で星を見ようと約束していたナギと紫子だが、約束後紫子が入院し、約束が果たせなくなりナギとケンカ。そのまま他界。
- 三千院帝は、まだ紫子の他界を認められてないようである。
- マヤと宇宙船は、紫子の死後ナギが紫子に贈ったものにくりそつ。
- ハヤテの決意
- GW番外編*2でハヤテ・ナギ・マリアの3人がエーゲ海に行くという伏線。
最後のは伏線というよりは、すでに明かされた内容を作中でどう決定するか、という部分でありますが…。
未回収の伏線は
- 伊澄の力復活の謎
- 相変わらずマリアさん関係の情報は一切明かされていない
こんな感じでしょうか。ちなみに、ハヤテとナギの間にある爆弾*3の処理については、見解が分かれるところではないかと思います。
ハヤテの前回の「自分の命よりもお嬢さま」という発言は「恩人だから」という意味での発言である、というのが事の真相のような感じですね。それが今回の「僕が一生守っていく」発言につながるのだと思います。また、前述のハヤテのごとく!開始段階の爆弾は今回の下田シリーズで処理されたと僕は思いますが、この「一生守っていく」発言が次のハヤテ・ナギの間の爆弾となるのではないか、とも思っています。このあたりは、今週の感想まとめでほかのサイトさんの意見を見て整理したいところですね。
とにかく今週は、このセリフが最高だった。
私はさ、ばかみたいに金があって…買えないものなんてほとんどないと思うんだ。
けど…どれだけ金を積んでも、母はもう戻ってこないって…わかっているから…
というナギのセリフと表情がすごく切なくて、そして感動的。68話*4でマリアがマンガ賞に落選したナギについて、
お金ではどうにもできない事があるという事を学べるので…私はいい事だと思っていますよ。
と評していましたが、マンガ賞がそれに役だったのかどうかは置いておいて、その結論的部分をしっかりとナギが理解している、ということも回収されたと考えることもできます。ハヤテのごとく!という物語全体は非常によく練られた物語である、ということを証明する一つの証とも思いました。
まとめ
- 今週の出来はすごくよかったね!でも、伊澄の扱いとかもっとちゃんとしたほうがよかったんじゃないかな?
- 久しぶりのヒナハム出番キタ━━━━(゚∇゚)━━━━ !!!!!
- 今週はナギのセリフの重みがありました。