2025年に読んだおすすめの本
もう2026年が始まってるんですね!(あいさつ)今年もどうぞよろしくお願いいたします。
近況としてはただただ子どものスポ少とともに歩んでいますが、それなりに楽しく過ごしています。酒量を減らさないといけないのが悩みの種です。
あと、このテキストは12月に書き始めたのですが、その頃にちょうどATOKの更新をやめたので変換効率が落ち、それがなかなかしんどかったな…。macOSの標準はやっぱりしんどいので、ただいまかわせみ4を試用中でなかなかいい感じです。ATOK難民の皆様におすすめしたい。
そんなわけで、わたくし最近は紙の本は子どもも読むであろうマンガばかりで、あとはただただ適当に目についたラノベを電子書籍で読むような感じになっていて、あれほど読んでいたミステリなどの一般文芸はほとんど積んでしまっています。2026年こそ積み本を減らさなければ…と思いつつ、2025年のおすすめ本をご紹介します!
【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう〜けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしくアホ程バズって伝説になってますわ!?〜
わたくし、2025年は気づいたらダンジョン配信ものとかVtuberものとかを妙に好んで読んでいたような気がいたしますの。電子書籍の履歴もなろうもカクヨムも、かなり配信もので埋まっていますわ…。娘がVtuberにはまったのもあるかもしれませんわね。その中で、本作がわたくし的には2025年のNo.1だったと思っているんですのよ。
同接ほぼゼロのダンジョン配信者である高校生・山田カリンお嬢様が、迷惑行為を行おうとしている迷惑系配信者をがっつりボコってバズり、スターダムに駆け上がっていくというお優雅な物語ですわ。同接ゼロからの成り上がり、切り忘れ、コメント、掲示板、「あれ?なんかやっちまいましたか?」など、物語こそダンジョン配信の要素と無自覚最強もののテンプレート以外のなにものでもありませんが、そこで繰り出される"お優雅"な配信、名言・迷言、蹂躙されるモンスター、破壊される常識、振り回される世界…。いつの間にかお優雅なカリンお嬢様の魅力に取り憑かれて、読むほどにみんなカリン党になってしまうこと、間違いありませんことよ!
なんと言っても、1巻で出てくる「お股を痛めて産んでくれたお母様に申し訳ないと思わねぇんですの⁉︎」は屈指のワードで、わたくしはこの瞬間にハマりましたの。とんでもねえ怪物が現れた、ってね。
ふたりバス
今年の秋のサンデー新連載です!まもなく第1巻が発売されますね。「百瀬アキラの初恋破綻中。(1) (少年サンデーコミックス)」に続く「田舎」が舞台のラブコメです。サンデーで局所的に流行ってるんですかね?田舎が舞台ってあれかな?クローズド・サークル的ななかでの関係性を描くのに適してるんですかね。
それはさておき、この「ふたりバス」は、通学するにはバスしかない地域で、中学受験で離れて以来疎遠になった幼なじみの高校生がバスの中で思いを深めていく物語です。
関係性の描写が本当にすばらしくて、ちょっとしたことをきっかけにした久しぶりの会話から少しずつ距離が縮まって、乗っていないのを気にしたら寝坊だったり、思い切って話しかけて盛り上がったり、だけど同級生の乗るバス停が近づいたらまた離れて座って何事もないようにしたり…高校生の甘酸っぱい青春がこれでもかとぶち込まれるんですよ。そして第11話でヒロインのあんちゃんが足をちょんってするところとかもう神が降臨したかのような破壊力で。こんなん惚れるに決まってるやろ!!!
2026年の要注目ですわ!これはアニメになるぞ。
ギャル神官はリザレがだるい
こちらはうぇぶりオリジナルのラブコメです!今年はサンデー系でそろいましたね。不思議。
魔王討伐のために孤独に戦い続ける勇者様が何度死んでも折れずに戦い続けるのは、教会の神官のお姉様と会話するため、というありそうでなかったラブコメになっており、こちらも関係性を深めていくところを愛でるタイプの作品です。
勇者さまのコミュ障っぷりとギャル神官のだるそうなのにきちんとリザレクションしてくれる様、そして徐々に見えてくる思いの矢印が見どころですが、もうひとつ、最近わかってきたところですが、実は勇者さまは強い。じゃあなんで毎回勇者さまは死んでるのか?果たしてコミュ障こじらせてソロだから、だけが理由なのか?というところが、今後も含めてのお楽しみポイントかなと思っています。
以上です
2025年は以上の3作品でお願いいたします。去年何がわたくしに刺さっていたのかがまるわかりですね!なんだかんだでVTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた (富士見ファンタジア文庫)とか
アラサーがVTuberになった話。とか、なぜか3回くらい読んでました。ふしぎ。
ジャンプ+読み切り「音漏れ」は、”青春”という価値観を揺さぶる良作でした!
テレビ朝日のEIGHT-JAMという番組があります。
www.tv-asahi.co.jp
この番組で、年明け最初の回で、プロが選ぶ前年のマイベスト10を発表するのですが、2024年に作詞家・いしわたり淳治さんが2位に緑黄色社会の「恥ずかしいか青春は」を選出して、このような選評をつけました。
かつては「まっすぐな青春ソング」に対し「斜めな青春ソング」の役割をロックやパンクが果たしていたのが、「全うに頑張る青春」のほうが少数派になったように感じる
さて、今週のジャンプ+に、1本の読み切りが掲載されました。
人生はそこそこでいい、と思っている主人公の前に、アイドルという夢を堂々と語る同級生が現れたことから始まる物語です。
この中で主人公・友田は、努力を努力と感じていない、夢に向かってまっすぐな同級生・夏村緑と交流することで、「そこそこでいい」という価値観を揺さぶられていきます。
この「音漏れ」を読み終わったとき、最初に思ったのが冒頭紹介した、いしわたりさんの選評だったのです。
主人公もその周りも、みんな斜に構えて、夏村さんが語った夢をそのまま受け取るわけではありません。作中ではそのときのクラス全体の雰囲気は描かれていませんが、その後の夏村さんの描写から、その夢を受け止めた人は多くないように見受けられます。
まさに「『全うに頑張る青春』のほうが少数派」です。
その中で、努力し続ける夏村さんに徐々に感化されていった友田くんが、「斜め」から「全う」に変わっていくこの物語は、友田くんが夏村さんに残す「俺はお前の対等になりたい」というセリフも、友田くんから夏村さんのに向けた感情がLOVEなのかもわからないところも含めて、本当に現代の青春劇だと思います。
自分自身はどちらかというと斜に構えているようでそれなりに全うに部活等をやっていたほうで、作中どちらの気持ちもなんとなくわかるなあと思います。どちらかというと友田くんよりですが。そういう自分にとっては、たとえば冒頭あげている緑黄色社会であるとかMrs. GREEN APPLEのような、(もちろん全部じゃないけれども)多幸感強めの応援ソングは好きだけど苦手というか、「いやいやそうは言うけどさ…」みたいなまさに斜に構え感満載になりがちなのですが、そんなささくれのようなところに刺さってくる作品だと考える次第です。
はてブにコメントを付けようと思ったんですけど、文字数が全然足りないなと思ってお昼休みに書きました。
「音漏れ」、大変おすすめです!
(蛇足)
ちなみに2025年は、蔦谷好位置も3位に選出、Aoooがくると思いますっ。
2024年に読んだ本のまとめ
2021年以来のこんばんは(挨拶)
そして、2025年のあけましておめでとうございます(遅)
さて、このブログは基本的には畑先生関係のマンガ感想を中心に諸々展開してきたブログですが、年末年始にはその年に読んだ本でおすすめの本をご紹介していたところです。
ぼくには、ぼくの文章を好きだと言ってくれる妻がおりまして(惚気)、その妻から本ブログの更新を(暗に)お願いされていたこともあって、久しぶりに2024年のおすすめ本をまとめることにしました。
本当は松の内に出したかったのですが、新年早々インフルエンザに罹患してしまい、全然書けなくなり、体調が戻ってきたら今度は眠れなくなって今、ということでした。
ということで、それでは本題です。みなさまの読書の参考になれば幸いです。
冬季限定ボンボンショコラ事件
まず1冊目は、米澤穂信「冬季限定ボンボンショコラ事件」(創元推理文庫、2024)です。調べなおしたところ、2009年以来の発表となった<小市民>シリーズの本編第4弾で、春季限定いちごタルト→夏季限定トロピカルパフェ→秋季限定栗きんとん、ときた最後の季節、冬季限定のお菓子はボンボンショコラでした。
小鳩くんが轢き逃げされて入院するというスタートから、小鳩くん轢き逃げ事件と、3年前に小鳩くんと小佐内さんが小市民を目指すきっかけとなった事件とがクロスオーバーして進んでいくという入り組んだ内容になっています。この入り組み方がすごくて、小鳩くんと小佐内さんがそれぞれわかったことをノートに書き込んでいくといったところで情報を共有しつつ、それぞれが立ち向かっていく様子が描かれています。
「なぜ小鳩くんが轢かれたのか」「誰が小鳩くんを轢いたのか」という現在の謎と、3年前の事件の謎が絡み合いながらほどけていく様が見事で、そしてそれが現在の事件の解決編になったときに驚きにつながる一大ミステリです。正直犯人なんて全然ワカラナカッタネ…。<小市民>シリーズに2024年の夏のアニメで初めて触れた方は、ぜひ秋季限定栗きんとん事件を読んでから本作を読んでいただけると、小佐内さんの心情の変化とあわせておいしく読むことができると思います。アニメ版の春季限定と夏季限定はかなり原作準拠なので、ほぼ問題なく秋季限定に進めると思います。
まだ短編はあるようですが、本編はこれが最終回のようです。小鳩くんと小佐内さんの前途を感じられるラストにもぜひご期待ください。
回復職の悪役令嬢
続いて2冊目はぷにちゃん「回復職の悪役令嬢」シリーズ(MFブックス、2022-)(既刊5巻)です。悪役令嬢のざまぁ的物語が一大ジャンルになって、今や様々な変種が生み出されていますが、2024年に読んで一番好みだったのがこれです。
本作は、VRMMOの世界に転生しちゃって、転生した先はその世界で断罪されかけている悪役令嬢で、という悪役令嬢的テンプレから、それなら追放されちゃえと自ら国外を目指していき、VRMMO世界の時の知識を活用しながらどんどん成長していくVRMMO転生系テンプレ、「あれ…?私なんかしちゃいましたか?」的テンプレなど、上手に組み合わされたテンプレの中で主人公であるシャロンが楽しんでいく勢いで他のキャラクターも読者も押し流されていく、そんな感覚があって、それがすごいおもしろくて、ついつい続きを読んでしまうものでした。
個人的には、先日アニメになった「悪役令嬢レベル99」と似た勢いを感じていますが、あちらは前衛も後衛もこなせるオールマイティ(かつ周囲への影響には無自覚・無頓着)なのに対して、こちらは後衛特化(で周囲に影響することに自覚的でも無頓着)というところで大きく異なっているかなと思います。自覚して広めてるのに広めた結果には大して頓着しないんですよ…!まわりが大変じゃないですか…!
最新の5巻まででだいたいの事柄にケリは付いていますが、近々6巻が発売されるようなので、シャロンとその仲間たちによる珍道中にまだまだ期待しつつ、引き続き遠くから眺められるといいなあと思っているところです。
いや、実際もしMMOやっててシャロンみたいなPCが側にいたらちょっと離れて観察したいですもん。
株式会社マジルミエ
3冊目は岩田雪花(原作)、青木裕(作画)「株式会社マジルミエ」(ジャンプ・コミックス、2022-)です。今月最新の15巻が発売されましたね。個人的な話をすると、マジルミエは、今年の春ごろにジャンプ+を読み漁る時期があって、ちょうどアニメ化が決定したタイミングで読み始めた記憶があります。最初は魔法少女ものの変種だよねという感じで読んでいたのですが、魔法少女というよりは、ベンチャー企業という枠のなかで紡がれていく物語に引き込まれていくものがありました。
というのも、岩手県に株式会社ヘラルボニーというベンチャー企業がありまして。
www.heralbony.jp
障害者アートにイノベーションを起こした企業ですが、その創業者の講演を拝聴する機会があり、その際に「やっぱりベンチャーのコアは"想い"なんだよ」、という思いを強くしたところでした。企業のコアとなる"想い"があって、それに共鳴して困難に立ち向かっていく仲間達が集まって作り上げられていくという創立物語は一般のベンチャー企業にも十分成立するところ、この「魔法少女マジルミエ」は、そのベンチャー設立話に魔法少女という枠を作ってはめ込んだ意欲作だと感じています。マジルミエのコアは、社長ちゃんの(おそらく後悔から来るであろう)強い思いにありますが、そこにそのほかのキャラクターが、きっかけはどうであれ共鳴し理解して課題にぶつかっていく物語になっていて、その中でもカナちの成長がマジルミエという企業の成長とからみあっていくというつくりが、この物語の強みであると思います。
その最初が、アニメの最終話になった槙野さんとカナちで、そのあとキャラクターを増やして厚みを作りながら、74話からのカナちと土刃さんという1部クライマックスで真に作り上げられていったのではないでしょうか。1部で桜木カナがある程度出来上がって、2部になるとよりベンチャーと大企業の関係がクローズアップされていくとか、ほんと練られていると思います。
新年早々の新刊、そしてアニメ2期決定といいニュースが続いていますが、最近の話の展開にどうにも最終シリーズ感があって、終わってしまうのでは…という不安があります。もう少しマジルミエのみんなの物語を見ていたいんや…!!
COSMOS
4冊目は田村隆平「COSMOS」(2023-)です。サンデーうぇぶりもジャンプ+と同じ頃に読み漁るようになったのですが、たぶんうぇぶりに載っているマンガのなかで1、2を争うおもしろさ・クオリティだと思っているのが、このCOSMOSというマンガです。(2番目は恋喰少女(1) (サンデーうぇぶりコミックス)だと思う。)
人の嘘が見抜けるという水森くんが謎の女子高生・穗村さんと出会って諸々巻き込まれるという一種のテンプレから放たれるSFですが、いや宇宙人と保険調査って…というミスマッチがあるようでない組み合わせで作られた物語が、ボーイ・ミーツ・ガールを特別なものにしていると思います。
なんといっても水森くんの心境の変化と成長を通じてどんどん加速していくのが見所ですが、特にも8話「デルとほしのにわ」が感動ものです。嘘を見抜けるという能力と、絵だけで表現される事実が突きつけるものが胸に残ります。
まだまだ水森くんの戦いはこれからだと思いますが、ちょうどうぇぶりでは穗村さんの過去編が始まるので、今後の展開に期待です!
以上、4作品をおすすめということで。
それではまた機会があればお寄りくださいませ。
作中に登場するブロガーの軌跡
半年ぶりに更新画面を開きました(挨拶)
久しぶりにネタっぽい感じになったので更新することにしました。決して嫁から更新しろ圧力をかけられているからではありません。ほんとだよ?ただし、超絶内輪ネタです。
さて、サンデーで絶賛連載中の「トニカクカワイイ」は、あらすじの自由さも魅力の一つです。このあらすじ、これまで単行本に収録されてこなかったので、本誌購入組だけの特典のようなもの*1。先週6月23日発売のサンデー30号に掲載されたトニカクカワイイ第154話「1400年の一歩」では、読者から寄せられた先週のあらすじの感想を紹介するというイカれたネタが掲載されていました。
ページをめくっていくと、そこに現れた

タカヒナさん!タカヒナさんじゃないですか!!相変わらず普通の読者じゃないですね
びっくりしてtweetしたところ、そのタカヒナくんがこのようにリプライしてきました。
これでサンデー通算3回目の登場だよ。
— タカヒナ (@takahina17) 2021年6月24日
3回…!?
ということで、その3回を追いかけてみたいというエントリです。なお、企画意図は伏せてご本人から登場回を教えてもらいました。見つけられなくて…。
*1:16巻で収録され始めたので、今後はそうでもなくなると思われます。
2020年に読んだ本のおすすめ
1年ぶりにこんばんは…(挨拶)
まさか去年の定例エントリを書いてから一度も書かないなんて思っていなかったんだ…。いろいろあったんですよ…(言い訳)
2020年は言わずともがな、世界の変わった1年で、公衆衛生とは、みたいなことをついつい考えてしまうような年でしたが、むしろだからこそ、いろいろな本があって読むことができることがとてもありがたい年でもあったなと感じております。
そんなわけで、2020年唯一にして最後の本ブログのエントリ、今年読んだ本のおすすめです!
恩田陸『蜜蜂と遠雷』
文庫の出版が2019年で今さら感も満載ですし、去年のおすすめ本の終わりに「読まないと…」と書いていたものを取り上げるのもアレなんですが、やっぱり今年読んだ本ではダントツだったんですよ。いや、ほんと、久しぶりに泣いた。泣きましたとも。気づいたら涙が出ていた。
ピアノコンクールに挑むピアニストたちの群像劇である本作ですが、それぞれのコンクールに至るまでの軌跡と、それがコンクールという緊張しかない場で昇華されていく様が圧巻。個人的には、ラストそのものよりはその経過のほうが涙なしには読めないというか、その経過の描き方こそがとんでもないハイレベルの積み重ねなのですが、トータルで見てもすごいクオリティでぐいぐい読ませる作品です。
恩田陸作品、オチが合わないパターンっていうのがぼくとしてはありますが、「蜜蜂と遠雷」はそれもなくスッキリ終わるところがまたよいのです。
栗ノ原草介『結婚が前提のラブコメ』
生活に変化があって、今年は実にBookWalkerさんでラノベを読み漁っていた年でした。結構いろいろ読んだのですが、その中でも好きだったのがこちら。まさかラノベで結婚相談所が舞台のお話が出てくるとは…みたいな気持ちで読み始め、婚活とかお見合いとか、あるいは恋愛とはといったことをなんとなく考えてしまう良作です。
主人公の縁太郎にとっての結婚相談所という存在、仲人という存在に対する考え方が、こういう人にならお世話になっていいような気持ちにされます。だからこそ幸せに過ごしてもらえるといいなと思いながら、結婚相談所に集うヒロインたちの模様を愛で、なんとなく結婚とか、1人とか、2人で過ごすとか、そういうことを考えるのがよいかなと思います。それこそトニカクカワイイとか、あるいは若木先生の「結婚するって本当ですか?」もそうなんですけど、結婚とか結婚後の生活とか、そういうのをテーマにした作品が増えてきてるように思います。そういう世代とか、時代とかもあるかもしれませんが、そういった視点の作品が増えてきてるのは単純によいなあと感じています。1人で過ごすのもいいですが、2人、3人…というのも良いものです。
野村美月『むすぶと本。』
文学少女シリーズが終わってこの先はないと思っていたのですが、まさか同じ世界観で新しい物語が始まるのか…!という喜びにふるえたのでした。文学少女シリーズは「本を食べちゃうほど大好き」、この「むすぶと本。」は「本と会話ができる」。どちらも「本」を通じたアプローチですが、その組み立て方で全然違う見え方になっていて、この先が楽しみな1作です。
山田鐘人/アベツカサ『葬送のフリーレン』
2020年の個人的コミックベスト。「このマンガがすごい」で2位を取ったのは作品のポテンシャルとしては納得感しかないし、むしろ1位取れなくて残念くらい。
勇者が魔王を倒してから辿る旅路、というのは、少しFF10っぽい気持ちになりますが、作中で流れる時間とフリーレンの気持ちや考え方のゆるやかな変化が愛おしく、そしてこの後彼女たちに待ち受けるものは何なのかというところがとても楽しみでなりません。あとなんかディードリットとかぶるんですよ、フリーレン。だから好きっていうのもあるかもしれない。ディードより人間くさいですが、フリーレン。執着するところがエルフっぽくないというか。
以上、2020年のおすすめでした。
2021年はもう少し…もう少し書けたらいいなと、そう思っています…。(←
2019年に読んだ本のおすすめ
先ほど下書きをお炊き上げしましたが、2019年もまもなく終わるということで、いつものエントリで締めたいと思います。
2019年は書こうと思って下書きを書き始めたのに全然アップしなかったということが多すぎたので、とても反省。でも元気がないんですよ…。そろそろ息子も年長さんなので、もう少しインプットもアウトプットもできるようになるといいなあと思っております。
そんなわけで、2019年に読んだ本のおすすめエントリですが、今年は本当にあんまり読んでなくて悲しい。というか日々に追われていてラノベで気分転換くらいしかできてない気がします。なので少なめかも。
小野不由美『十二国記 白銀の墟 玄の月』

- 作者:小野 不由美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2019/10/12
- メディア: 文庫

- 作者:小野 不由美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2019/10/12
- メディア: 文庫

- 作者:小野 不由美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2019/11/09
- メディア: 文庫

- 作者:小野 不由美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2019/11/09
- メディア: 文庫
できればこのお正月休みの間に1本書けたらいいなと思っているのですが、個人的に感じているところとしては、『丕緒の鳥』に収録された「落照の獄」で、柳の傾き方が割とゆるゆるだったことが示されている中、戴では…という対比ができるという点も重要な作品だったのではという点です。正直泰麒が失道するかどうかというところは大事なポイントですが、そこまでいくかどうかを「落照の獄」が暗示しているように思えるのです。
ともあれ、希望があまり見えないところで終わっていた十二国記に、希望…かどうかはわからないけど、そんな感じのものが示される作品、もうすごい売れているので買っていない人はこのブログの読者では少ないと思いますが、もし未読の方は死ぬ前に絶対読むといいです。後悔しません。
佐伯さん『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』
個人的2019年のベストラブコメ。ブラックコーヒーとともに読んでいただきたい。設定としては概ねテンプレ的ですが、日常の積み重ねがとても丁寧なこと、キャラクターの造形がよいこと、そして何よりご飯がおいしそうなことというのが本作のnice!なところです。
主人公の周くんにしてもヒロインの真昼ちゃんにしても、割とアレな背景があって、おっかなびっくりながら距離を詰めていく様が愛おしいです。
なろうで絶賛連載中、2巻も2020年早々には出そうということで、日々に疲れた方におすすめの高校生の甘いラブコメです。
京極夏彦『虚実妖怪百物語』
何なのコレ。実名で登場する妖怪作家の数々の大立ち回りに、笑いとワクワクとハラハラが詰め込まれた一大フィクション。京極本人が出てくるまでがまず遠い上に、解決するかどうかもわからない展開が続くのですが、水木サンと荒木先生がなんかもう最高なので読み続けられる。そしてちゃんと風呂敷が畳まれるので安心して読める作品です。ネックは分量ですが、でもこれは読めると思います。途中で何が起こっているのかよくわからなくなるんですけど、それはたぶん登場人物の皆さんも一緒で、たぶん大抵の読者もそうなので大丈夫。
京極堂シリーズの新作もお待ちしています。
城平京『虚構推理短編集 岩永琴子の出現』
コミックのほうがメジャーな感もありますが、短編集がとてもよかったので。講談社タイガで『虚構推理』本編が収録されてようやく読んだのですが、タイトルの「虚構」と「推理」の繋がりがうまくて読んでて楽しかったんですね。しかも詭弁と屁理屈が重要視されている訳で、非常にメフィスト賞的というかなんというか。ただ、詭弁を弄するためにかなりがっつり組まれているので、長編の『虚構推理』は難解な面もなくはないと思ったのですが、短編集はそこがクリアされているのでとても読みやすかったのです。このくらいシンプルだと、先読みと騙され感のバランスがよく感じます。
2020年にアニメ化ということで、その辺もふくめて履修にぴったりなミステリです。京極好きな人は好きだと思います。
入栖『マジカル★エクスプローラー エロゲの友人キャラに転生したけど、ゲーム知識を使って自由に生きる』
もう一つなろうから。これ、2000年代のエロゲに親しんできた人には刺さると思うんですよ。エロゲのテンプレに乗っかりながら、友人キャラというおいしいのか不遇なのかわからないキャラを強くしてフラグを立てる、という展開はありそうでなかったのではと。それを突き詰めていった先に何が見えるかというのも興味深いし、単純にヒロインの皆さんがかわいいのでゼロ年代エロゲ好きにおすすめしたいです。
今年は以上です。
なろうの年齢層が高い説が正しいのは間違っていないような気がする1年でした。設定的に刺さりやすい。
今年買ったのに積んでる『屍人荘の殺人』と『蜜蜂と遠雷』は早いところ読みたいという抱負を述べ、2019年のまとめを終えたいと思います。
2020年もどうぞよろしくお願いいたします。
夏コミで頒布された同人誌の話を今する
2019年もいつの間にやら終わりを迎えようとしています。(挨拶)
さて、2019年の個人的トピックとして、畑健二郎先生が今年の夏に開催されたコミックマーケット96で「たすけて!ヒナえもん」を頒布したことが挙げられます。まさかの、と言うべきか、予期されたと言うべきかは迷いますが、いずれ「ハヤテのごとく!」スピンオフ…いや外伝…的な作品が発表されたことはまことに喜ばしいことと感じた次第です。
コミケには参加できませんでしたので、心優しいヒナ様FC会長にして畑先生の(非公式専属)広報にお願いして1部送っていただきました。感想を書く条件が付いていましたが、すっかり延び延び*1になって申し訳ないところ、年末の棚卸しということで感想を綴っていきたいと思います。
なお、「たすけて!ヒナえもん」は、とらのあなの通販では残念ながらすでに在庫切れとなっていますのでご承知おきください。
「たすけて!ヒナえもん」は、一言で言うと「ハヤテのごとく!」の箸休め回です。シリーズの後に挟まれるネタと勢い重視の単発回です。本編と違うのは、ただただ綾崎ハヤテが出てこないだけで、本編がすでに終わり新作を連載中とは思えない、以前と変わらないいつものノリが繰り広げられるお話といえましょう。
そもそも「ヒナえもん」という単語自体は本編においてすでに美希が使っており*2、公表されたタイトルからしてすでに導入が動画研究部であることは確定的でした。そして、表紙を開くとそのとおり動画研究部が出てきて、女子4人によるゆるーいギャグが展開され、いいんちょとヒナギクが脱ぐという安定。そこからのラストと、ここにあるのは本当に昔のままの23ページがありました。
たぶんこれ連載中だったら巻頭カラーでやりそうなノリで、なつかしすぎて涙が出そうな、そんなお話です。なので、この「ヒナえもん」はどう転んでもハヤテが好きだった組向け、「トニカクカワイイ」から畑ワールドに入ってしまったご新規さんはとりあえずハヤテを10巻まで読めみたいな感覚です。同人だし仕方ない。とにかく懐かしみながら、「ハヤテのごとく!」を読み返してあの頃を思い出したくなる、そんな作品です。
ハヤテブロガーで読んでいない人は(あまり)いないと信じています。






















