テレビ朝日のEIGHT-JAMという番組があります。
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この番組で、年明け最初の回で、プロが選ぶ前年のマイベスト10を発表するのですが、2024年に作詞家・いしわたり淳治さんが2位に緑黄色社会の「恥ずかしいか青春は」を選出して、このような選評をつけました。
かつては「まっすぐな青春ソング」に対し「斜めな青春ソング」の役割をロックやパンクが果たしていたのが、「全うに頑張る青春」のほうが少数派になったように感じる
さて、今週のジャンプ+に、1本の読み切りが掲載されました。
人生はそこそこでいい、と思っている主人公の前に、アイドルという夢を堂々と語る同級生が現れたことから始まる物語です。
この中で主人公・友田は、努力を努力と感じていない、夢に向かってまっすぐな同級生・夏村緑と交流することで、「そこそこでいい」という価値観を揺さぶられていきます。
この「音漏れ」を読み終わったとき、最初に思ったのが冒頭紹介した、いしわたりさんの選評だったのです。
主人公もその周りも、みんな斜に構えて、夏村さんが語った夢をそのまま受け取るわけではありません。作中ではそのときのクラス全体の雰囲気は描かれていませんが、その後の夏村さんの描写から、その夢を受け止めた人は多くないように見受けられます。
まさに「『全うに頑張る青春』のほうが少数派」です。
その中で、努力し続ける夏村さんに徐々に感化されていった友田くんが、「斜め」から「全う」に変わっていくこの物語は、友田くんが夏村さんに残す「俺はお前の対等になりたい」というセリフも、友田くんから夏村さんのに向けた感情がLOVEなのかもわからないところも含めて、本当に現代の青春劇だと思います。
自分自身はどちらかというと斜に構えているようでそれなりに全うに部活等をやっていたほうで、作中どちらの気持ちもなんとなくわかるなあと思います。どちらかというと友田くんよりですが。そういう自分にとっては、たとえば冒頭あげている緑黄色社会であるとかMrs. GREEN APPLEのような、(もちろん全部じゃないけれども)多幸感強めの応援ソングは好きだけど苦手というか、「いやいやそうは言うけどさ…」みたいなまさに斜に構え感満載になりがちなのですが、そんなささくれのようなところに刺さってくる作品だと考える次第です。
はてブにコメントを付けようと思ったんですけど、文字数が全然足りないなと思ってお昼休みに書きました。
「音漏れ」、大変おすすめです!
(蛇足)
ちなみに2025年は、蔦谷好位置も3位に選出、Aoooがくると思いますっ。