畑先生バックステージVol.129を巡る意見のまとめ
合併号でサンデーがないにも関わらず、また、サンデー超に番外編を描いていないにもかかわらず、お正月のように何事もなくバックステージを更新した畑先生ですが、その内容を巡ってまあいろんな意見があるようなので簡単にまとめてみたいと思います。まあ、今週のサンデーがない分の感想まとめだと思ってください。
これ違うよ!とかありましたら、コメントなりメールなりweb拍手なりでご指摘ください。
まずはバックステージを復習
WEBサンデー ページが見つかりません
→来週水曜日以降はhttp://websunday.net/backstage/hata129.htmlになるでしょう。今は404です。
畑先生曰く、
だから漫画以外で展開されるハヤテは原作の漫画と
選ばれた選択肢が微妙に違う展開であるということです。
アニメも、小説も、ラジオ冒頭のミニドラマや、ドラマCD、
究極的にいえば同人誌やファンの方がネットで書いてくださった
小説などでさえも。もしかしたらあったかもしれない展開。
選択肢が違っただけの、もう一つの物語。
ただ、トゥルーエンドは一つでもグッドエンドは複数あって
良いと思っています。なぜならこの作品は、そういうものさえ許容できる作品世界で
あり、この作品を好きになってくれた方は、それさえも
楽しんでもらえると考えているからです。
なんだそうです。見方によっては、同人容認とも言えてしまう衝撃の内容となりますね。ええ。
主なリアクション
このバックステージへの主なリアクションは、こんな感じになります。
しかし、また原作者がパラレルワールド(または平行世界?)を同人やSSまで公式に認めるとは・・・
ハヤテって本当にいい作品だわ・・・ | 萌えを得たオタのごとく!3
今回のBSをみて、ますます先が楽しみになりハヤテが好きになりました。
二次創作を実際にするかどうかはおいといても、原作を元にしたIFを考える人たちって、そうか、とても原作を楽しめてるんだ。当たり前のことでした。
http://kurubata.blog58.fc2.com/blog-entry-355.html
こういう寛大というか、幅広く楽しめる作品なんですよね「ハヤテのごとく!」って作品は。
はるばーもんど 合併でもBSは更新するんですね。
二次創作歓迎みたいな。
小学館さんがどう思ってるのかはわかりませんけど、作者自身がこういうことを言っているとやる方もやりやすいんじゃないでしょうか。
様々なシナリオ、様々なエンド。。
BSVol.129「可能性は無限に」感想。 - colorless無色の日記
以前も書いたけど、畑先生はアニメとかの他メディアで
原作では選べなかった、そしてトゥルーエンドのためには選べないシナリオを
選びたいのかも。。
そして、今日のバックステージを読む限り、その楽しみを独り占めするのではなく、他の人、ノベライズする人やアニメのスタッフに限らず、われわれ一般読者が享受することも許してくれる。
ハヤテのごとく! 116話に見る担当編集者の役割 - tanabeebanatの日記
ハヤテ感想ブロガーの多くは、こんな感じです。ぶっちゃけあんまり今回のBSに反応している人多くないお!とりあえず、特にSSを書く人にとってはある種心強いコメントとも言えますが、小学館的にどうなのよそれ。
また、各種ニュースサイトでは、
漫画には漫画内の時間軸がありますがアニメは違うと。これはオリジナル展開期待出来そうです。
ゴルゴ31
そういう風に考えていらっしゃるとは。つまりオリジナルも期待できるということなんすかね?
2007-05-02 - 白い戯言
そしてヒナギクが出ると出番を奪われるw
マンガ☆ライフ |今日のニュースと「〜アルとは誰が言い始めたのだろう」
ツンデレが二人いると危険ですからねw
そしてアニメ版はリアルの時間軸に合わせて展開が進むという事で、全てが原作通りではない可能性があると。
http://d.hatena.ne.jp/yas-toro/20070502/p12
このように、アニメのオリジナル展開が期待できるのかな?という期待感を表明するコメントが中心になりました。
ものすごい拒否感を示している方
人のコメント欄を引用するのも気が引けるのですが、tanabeebanatの日記さんのコメントの常連・SGKDさんが、期待感を持つ方が多い状況とは対照的なコメントを投稿されました。
雑誌等にアニメの監督のコメントが載り、原作と離れた内容での様々なメディアで販売されるこの時期に、原作者にそんな発言をされたら、反対する意見は出しにくくなる。
http://d.hatena.ne.jp/tanabeebanat/20070502#c1178155488
(中略)
そして、「この作品が好きならば、全て許容できる筈」との言葉。これは、原作者が言ってはいけない言葉です。
畑先生の
なぜならこの作品は、そういうものさえ許容できる作品世界で
あり、この作品を好きになってくれた方は、それさえも
楽しんでもらえると考えているからです。
に対しての拒絶反応とも言えるコメントでした。その後のコメントを読むと、SGKDさんがそれまでの経験から、メディア展開によって肝心の原作が隅に追いやられるということを危惧していること、それを踏まえてのコメントであることがわかります。
SGKDさんの不安感はわかるような気がします。たとえば、になるかはわかりませんが、ロスト・ユニバースと言えば僕らは原作よりもついついヤシガニを思い出してしまう。あれ?原作ってどんな話だっけ?みたいなそんな感じでしょうか?違うかな〜。いずれ、そういった事態が起こらないとは言い切れないし、あるメディアの失敗が原作に響くこともあるでしょう。そういったことを考えると、畑先生の
この作品を好きになってくれた方は、それさえも楽しんでもらえると考えているから
というお言葉はちょっと…というのにつながるでしょう。
「ハヤテのごとく!」は何でもあり
ただ、原作を思い返すと、
- トラをネコと言い張るヒロイン
- トラがしゃべる
- 巨大ロボ頻発
- 幽霊はいるゴーストスイーパーもいる
- 宇宙人は出てくる
何でもありなんですよね、原作そのものが。それによって、長編シリーズがgdgdになってしまおうとも、畑先生は思いつきをそのまま入れ込んできたりする。そういう姿勢がそのまま他のメディアに対して適用されているという、それだけの話ではないかと。そういう風に考えると、たとえばアニメで作画崩壊しようがなんだろうが、それさえもネタにして楽しんでよ!そういうメッセージにも受け取れます。つまり、「ハヤテのごとく!」は何でもあり。
まとめに代えて。
このエントリを書いている最中、橙の世界さんでこういうエントリが上がってました。
逆の言い方をすれば、「グッドエンドは幾らあってもいいがトゥルーエンドは一つしかない」ということです。全てのメディアを単純に容認しているように読めて、実は本編以外のエンドの正統性を認めていない、あるいは、必ずそれら全てのエンドを超えるものを描いてみせる、という作者の決意表明にも読み取れます。
BS感想 ハヤテのごとく! 唯一無二の「終わり」 - 橙の世界
アニメはアニメ、小説は小説。でも、畑先生が描く原作「ハヤテのごとく!」のエンディングはたった一つ。それは畑先生が思い描いているトゥルーエンドなのか、それともまた別のエンディングなのかは、畑先生自身もわからないけれども。だから、原作が選ばないIFの世界をそれぞれのメディアなりに楽しんで欲しい。
それが畑先生のメッセージなのかもしれません。