明日はきっと。

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涼宮ハルヒの消失(ネタバレ含みます)

涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒシリーズの4冊目。薄っ。
この4作目は「消失」だけにハルヒが「消失」する話なわけですが、実際のところ消失するの様が画かれているのは涼宮ハルヒではなくて、「傍観者としての」キョンであるといえるのでは。キョンが自分を取り巻く世界の有様を「選択」する立場になり、そして自らそれを「選び取る」ところからしても。
もちろん、「涼宮ハルヒの憂鬱」から「涼宮ハルヒの退屈」を経て「涼宮ハルヒの溜息」に至ると*1キョンはすでに傍観者ではなかったわけですが*2、それを自覚したっていう意味において「消失」と言えるのではないかと考えたり。

まあ、8作すでに刊行されてて今さら読んでいるわけですから、感想としてはもはや時流に乗り遅れているわけですが。

*1:刊行順ではなくて、時系列っていう意味です。

*2:もともと「当事者」であるわけですし