新ロードス島戦記6

新ロードス島戦記〈6〉終末の邪教〈下〉 (角川スニーカー文庫)

心の中で悪態をつきながら、一気に読みました。
（立ち読みで）

これがあのロードス島戦記シリーズの最終章？これはちょっと。
以下ネタバレを含むので続きからどうぞ。

案の定、パーンとディードリットとスレインが大活躍。それは単純に嬉しいですが、「新ロードス」って不幸なスパーク君と薄幸のニースちゃんのお話で、パーンたちが目立つのは微妙では。とはいえ、パーンが主人公だった「ロードス島戦記」の6巻はスパークの話だったし、7巻だってパーンはかなりの部分をスパークに食われてましたから、食う側と食われる側がここにきて逆転したともいえますが。
もともと、リーフとの関係が変化して微妙な感覚を抱いていたところに、前巻でギャラックとライナを殺し、今巻ついにニースによってアルドを殺してしまうというまるで「殺しの田中」*1的な展開でしたから、なんだかなあ…という気持ちを持つのは、わりとハッピーエンドを好む僕としては…ね。リプレイのときのノリからこういう展開はとてもじゃないけど考えられなかった。
ギャラック・ライナ・アルドを殺したあげくカーディス降臨→終末の門破壊→異空間漂い→スレインによって召還され玉座につくという展開はどうも納得がいきません。スパークとニースがくっつくのはいいんですがね。むしろ嬉しいですし。

あとがきで

「新ロードス」は恋愛小説でした。

と書かれていました…。そういう側面はあると思いますが、やっぱ違うと思うなあ。

アラリア王の腹黒っぷりとかはかなりよかったですけどね。

*1:銀河英雄伝説2巻であっさりとキルヒアイスを殺し、その後も主要キャラをどんどん殺したことからついた田中芳樹の異名ｗアルスラーンではなかなかお目にかかれないですがね。