ナイフ
- 作者: 重松清
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2000/06/28
- メディア: 文庫
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久しぶりに小説の感想。といっても1週間ぶりくらい?
ずっと気にしていたけれども手を出してこなかった重松清の短編集。とりあえずよく書店で平積みされているのを見たので買ったみたのですが、しまった。このタイミングで読む話じゃなかった…。
全編いじめがテーマ。なんでいじめが再び問題になっているときに買っちゃったんだろう。去年の10月〜11月頃に買うよりマシですが…。
どうしてそこまで書けるの?って思うぐらいに追いつめられていく主人公たち。少し救いがあるとは言っても、読んでて辛くなってきました。本当に、どうしてここまで書くことができるのだろう。表現が生々しい。それでもページをめくる手が止まらなかったのは、救いが欲しかったからだろうな〜。
表題作が一番僕にはきつかったです。後半の3作はわりと読めました。
いじめについて考える上では、読んでおいて損はないと思います。「傍観者」の心理が特に「キャッチボール日和」なんかが特に。「傍観している人もいじめている側なんだ!」っていうのは確かにそういう側面もあるんだろうけど、それだけじゃないんだよ、というのがよく書けていると思います。